【竜馬がゆく・全8巻】司馬遼太郎   

2004年 03月 01日

a0002942_154114.jpg「薩長連合、大政奉還、あれァ、ぜんぶ竜馬一人がやったことさ」と、勝海舟はいった。坂本竜馬は幕末維新史上の奇蹟といわれる。かれは土佐の郷士の次男坊にすぎず、しかも浪人の身でありながらこの大動乱期に卓抜した仕事をなしえた。竜馬の劇的な生涯を中心に、同じ時代をひたむきに生きた若者たちを描く長篇小説。
(「BOOK」データベースより)


竜馬の暗殺の黒幕については現在も決定打がないという歴史の認識だが、それでも当時の混乱ぶりをよく伝えていて、小説の良さを最大限に生かしている。やっぱり惜しい人を亡くしてしまったんだなあとしみじみ思った。時々日本史には、日本人では本来生まれてこないだろう人物が突如現れる。それが日本史の面白さだと思うが、竜馬もその一人だ。当時の文化、風土ではあり得ない存在で、だからこその歴史の大仕事なのだろうなと考える。
司馬氏の作品は、読者個人の自由な想像を許した文体が特徴にあげられる。かといって作家が読者をつきはなすでもなく、氏の竜馬へのあたたかい愛と憧れがよく伝わってくる。
この素晴らしい大作の為に、その後坂本竜馬の大作の小説はほとんど出なかったが、近年出版されて注目されるのが津本陽の【竜馬】。話にきくところによると、津本氏も司馬氏の作品をかなり意識して手がけたらしい。近々その出来映えを堪能してみたいところである。

総合評価★★★★★ (★5つが最高)

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■書籍情報
竜馬が行く
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by cafe_europa | 2004-03-01 01:26 | History

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